Drive★Music

 2022年07年08 日

西脇辰弥さん(キーボーディスト)インタビュー!「シンセで頑張って作ったかいのある音がする!!!」

先ずは試聴体験をしてみてください!

車であまりクラッシックは聴かないんですよ。
何故かというと、車ってエンジンノイズとかロードノイズがあるじゃないですか。
ダイナミックレンジがあるので、小さい音は聞こえないし、大きい音はうるさくなる傾向にありますよね?
カーオーディオは割と好きな方なのでちょっと自分の車もこだわったりしてるんです。
だから今日はカーオーディオのレビューって聞いて楽しみにしていました!

ありがとうございます!今日お持ちになられたアルバムを拝見させてください!

車のオーディオでクラッシック聞いたらどうなるんだろう?って思って興味があったから、バーンスタインのニューヨークフィルのチャイコフスキー作品を持ってきたんですよ。
交響曲4番って中盤からクレッシェンドで壮大な盛り上がりがあるんです。
クレッシェンドしきったところがこの世の終わりのような音楽になるんですよ。
1975年のアナログレコーディングなので、いまほどハイレゾな音ではないと思うんですけど、その時代の味があると思うんです。
それがどんな聴こえ方するのかな?って思ったんですけど、演奏者が見える感じがしますね!
「あ、ここに第一バイオリン」ってわかります。
バラバラじゃない一体感もある!
後半に差し掛かるとチャイコフスキーらしいジワジワ来る感じと、管楽器のスピード感、ロマンティックな表現が伝わる!

ご自身の制作された曲も聴いてみていただきたいです!

何曲かニューヨークで撮ってきたんですよ。
聴いていると既にニューヨークの空気感がする(笑)
別の曲は東京で撮ってたりします。
このミュージシャンと演りたいからミュージシャンの住んでいる所まで行って撮る!
この時はLenny Whiteっていうドラマーが2000年くらいに自分のレーベルを立ち上げて物凄く硬派なフュージョンのアルバムをいっぱい出してたんですよ。
それを聴いて感激して、Lenny Whiteと演りたい!って思いました。
Lenny Whiteとよく一緒に演奏しているベーシストを探したらChris Minh Dokyに行き当たったのでその二人をブッキングしてもらいました。
すごくいいアンビエンスが撮れるというので、昔The Power Stationって名前だったんですけど、レコーディングした時はAvatar Studiosという名前になっているスタジオで録りました。
その時、その時で録音した時の空気を感じられる!
これは制作した本人じゃないとわからないかな???(笑)
でもこのカーオーディオで聴く人なら感じてもらえるんじゃないかな?

※(Avatar Studios17年にバークリー音楽大学に買い取られPower Station at Berklee NYCとして音楽教育に活用されています)

ファンの方にはどんな聴き方をしてほしいなと思われますか?

ドライブももちろん良いよね!
何かしながら聴いてほしいな~ってコンセプトはあったんですよ。
元々作るときに車の中で聴くって想定はしていましたしね!
湘南の海沿いの道とか、中央道の甲府盆地のあたりとか夜きれいじゃないですか(笑)
家事しながらとかでもいいんです。
懐に入り込みすぎず心地よいサウンドが作りたいと思ったから。
あ!そういえばこのアルバムの9曲目が玉川高島屋の閉店の音楽に採用されてて、どういう経緯だったのかわからないんですけど、
高島屋で買い物して出るときに「あれ?僕の曲だ!」ってなりました(笑)

参加されているのはフュージョン系が多いのですか?

特に意識的にってのはないけど(笑)
LIV MOONのアルバムの13曲目はシンセサイザーオーケストラと向き合って作ったんですけど、どんな風に聴こえるか楽しみに持ってきました。
やっぱり音の情報量の動きがかなりわかりますよね…
シンセで頑張って作ったかいのある音がする!!!
とかくクリアになりがちなシンセをどうやって溶け込ませるか苦心したぶん、そこで頑張って良かったなぁ~!!!
このアルバム自体シンフォニックメタルってジャンルで北欧からのムーブメントだと思うんですけど、2009年ってまだ日本では
シンフォニックメタルって言葉が有名になる前に「日本初のシンフォニックメタル!」って面白いんじゃないかと思って立ち上げた企画なんですよ。
メインのソングライターとキーボードプレイヤーをやっています。

シンフォニックメタルってEvanescenceもそうですよね?すごく好きです!!!

そうそう!NIGHTWISHとかもそうだよね!
シンフォニックではあるんですけどオーケストラ部分をシンセで構成しているんですよ。
オーケストラをシンセで作る時のコツって「常に音を動かし続ける」って事なんです。
音量が上がったり、音色が変わったり、情報が変化させていくとシンセサイザーでありながら情報量が多くなります。
生の楽器で一定の音を維持し続けるものってないんです。
シンセサイザーは揺らがない音を簡単に作れる分、そこをあえて有機的に動かす事でオーケストラの情報量の多さを
出しながらダイナミクスを出すようにしています。
このカーオーディオなら再現度は高いですよね!

西脇さんは最初はクラッシック?フュージョン?どこが音楽のルーツになるのでしょうか?

元々クラッシックのピアノを習っていて、その後ブラスバンドでトランペットもやっていたんです。
中学くらいかな?Earth, Wind & Fireのサウンドにドはまりしたんですよ~!
ぶっ飛んでくるパーカッションやリズム、唸るシンセベース、吠えるホーンセクション!カーオーディオでどんなふうに聴けるのかな???
ちょっとかけてみますね。
うわ!きますよね!アゴゴがどこで鳴ってるかわかる!
キックがかなり暴力的(笑)元気なころのMaurice Whiteの顔が浮かびますよね!!!
ホーンセクション吠えてる!吠えてる!!!
このアルバムではないんですけど、音楽のルーツは「Jupiter」っていう曲のホーンセクションを聴いたときにぶっ飛んで、
こういうファンクってどんな風に作られているかわからなかったし、トランペットもクラッシックしかやってこなかったから、
12段の五線譜を買ってきて全パート耳コピしました(笑)
とにかく全パートを把握したかったんですよね。
Earth, Wind & Fireって正式メンバーが9人なんですよ、フェニックスホーンズが3人だから12段の五線譜で間に合うとおもったんですよ。
それが僕のアレンジャーとかサウンドプロデューサーとしての意識?音楽のルーツなんじゃないかな?

とは言えアニソンも手掛けられたりしてますよね?アニヲタスタッフがチェックしてます!!!

戦術音楽ユニットワルキューレのバンマスはしてますね!!!
ワルキューレの二人、東山奈央さんと安野希世乃さんが組んでいるユニットでぽかぽかイオンの「やじるし→」はベーシックなリズムは
一発撮りで、後からチェロとハモンドオルガン重ねたんですよ。
あ!最初のウインドチャイム僕がやりましたね(笑)
作曲するときって起き抜けとか、旅先とかでふと湧いてくることが多いんですけど、神様はちょっとだけしかくれないんですよ。
1%のものを99%スキルで広げていくんです。
でもこのちょっとが重要なんだよね。
この曲も浮かんだのはそんなタイミングで降りてきたんだけど、譜面におこすより大体覚えていて作り始めることの方が多いかな?
作った時にきっとこうなるだろうな~と思った音がカーオーディオでも再現出来ていますね。
ビクターのスタジオで録った空気感も詰まっていると思う!

昔西脇さんが制作された曲って今聴いてみるとどんな感じなんですか?

この頃って3348じゃなかったのかな?
今ほど録音状況が整っていないとはいえ、カーオーディオで聴くと悪くない!!!
わ!意外と良いですね!!!
これ打ち込み使っていないんですよ。
シンセベース、エレピみたいな電子楽器使っていますけど、全部ちゃんと演奏してるんですよね(笑)
89年だったな~!AOR大好きだった頃だな~(笑)
聴こえ方も全然いいかも!?

今後の活動について伺っても良いですか?

今日聞いた、LIV MOONが年内にアルバムを出す予定です!
詳しくはTwitterとか見てもらえたら詳しくリリース日が出せると思います。

西脇さんのTwitterはコチラ♪

~この記事の著者~

Cyber Brain

インタビューに関するご相談はこちら

 TEL:048-981-1230
10:00~19:00(毎週火曜日、第二水曜日定休)